デフォルトスケジュール
デフォルトスケジュール
前回の「委任」に引き続き、時間を管理するもう一つの有力な方法として「デフォルトスケジュール」があります。
「デフォルト」とは日本語に訳しますと「標準」とか「基本」と言う意味で使われており、コンピュータの初期設定と言う意味から「標準」という意味合いへと変化したようです。
ですから、「デフォルトスケジュール」とは、「標準」または「基本」のスケジュールと言うことで、自分の行動を計画的に捉え、見える化し、これを作ることによって、自らの時間管理がしやすくなります。
「デフォルトスケジュール」を作成する際には、「委任」でお伝えした「仕事の棚卸」も必要ですので、合わせて実施してください。
私も社長をしていた頃を思い出しますとそうでしたが、ほとんどの社長が、他の人の都合や予定に動かされて時間を費やし、他人に支配され、自分で時間を管理できずにいました。
皆様はどうでしょうか? 自分で時間を管理できておりますか?
私のお客様であるF社長は、初めてお会いした時、「忙しくてコーチングなんかする時間は無い」と仰っておられました。
そこで、社長のGoogleカレンダーを4週間分コピーしてお借りして、業務の棚卸をさせていただきました。
その際、社長の優先順位をお伺いしますと、下記とおっしゃいました。
1.
お客様からのクレーム対応(ほとんど無いとのことですが)
2.
銀行等、外部からの面談依頼
3. お客様対応
4.
取締役会議
5.
営業会議
6. 社内会議
出来ていないがやりたいことは下記との事でした。
1.
経営について考える時間
2.
部下との面談
3.
新規事業や重要案件の検討
4. 同友会や商工会等、外部の人脈作り
5.
本を読む時間
上記を加味して、F社長とも相談して作成したのが下記のデフォルトスケジュールです。
今まで、バラバラに行っていた社内会議は基本的に月曜日と水曜日の午前中にまとめ、火曜日と木曜日は銀行やお客様の来社や出掛ける日としたところ、金曜日丸一日と水曜日の午後の時間が取れることになり、ここで新規案件や重要案件の検討、そしてF社長が最も望んでいた経営について考える時間が取れるようになりました。
銀行やお客様にも火曜日か木曜日が来社用に設定されていることをお伝えしますと、喜んでもらえたとの事でした。
これで、銀行や既存のお客様とのアポは、社長に確認を取らなくても、電話に出た総務のスタッフが社長のスケジュールを見ながら返事が出来るようになったそうです。
同友会や商工会等、外部の人脈作りについては、日程が不定期との事でしたので、ここでは特に設定はしませんでした。
このように、「デフォルトスケジュール」を作成することで、行動や業務の棚卸と整理も出来、時間を自分で管理できるようになります。
ポイントとしましては、以下の3つです。
1.
会議の時間は週に一つか二つにまとめるようにする
2.
メール、チャット、電話、SNSのチェックは1日の決まった時間にまとめる
3.
社長として、「緊急ではない、重要な案件」を考える時間を半日か1日設定する
時間は過ぎたら二度と戻ってこない、本当に重要で貴重な資源です。時間を自分で管理して、悔いの無い、有益な時間を過ごしましょう。
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